シャルドネ(Chardonnay)
「白ワイン品種の女王」と言われるシャルドネ。
ブルゴーニュ地方にある、マコネ地区というところが発祥と言われています。
葡萄の生育のうえでは、発芽タイミングが早いため、まだ寒い時期の春におりる遅めの霜の被害をうけやすいというリスクがあります。
しかし、早熟で寒冷地でも適合することから、比較的容易にどこでも生育、成熟させることができるという長所も持ち合わせています。
そのため、世界各国のワイナリーで栽培されるようになったのでしょうね。
主な産地としては、フランス、アメリカのカリフォルニア、オーストラリアやニュージーランドなどがあげられます。
世界中にファンをもつ、非常に人気の高い白ブドウ品種のこの葡萄は、実は葡萄そのものにはあまり個性や香りがあるわけではなく、いわゆる「ニュートラル」であるところが良さであり特徴です。
ニュートラル?
それじゃあ、シャルドネ特有の酸味は?
フレッシュなスッキリとした口当たりは?
そんな風に思う方も多いかもしれません。
シャルドネの味、というものは、実は非常に淡泊で、
造られているその地域の土壌や気候、造り手の趣向が色濃く反映される、というとわかりやすいでしょうか。
例えると、温暖な地域で造られたシャルドネから造られるワインは、熟した南国の果物をイメージさせる芳醇な味わいになります。
一方で、フランスのシャンパーニュ地方のような、冷涼な気候のなかで造られたシャルドネからは、柑橘類のような酸味を感じるスッキリとした味わいのワインが生まれるのです。
さらには、熟成させることによって、ナッツのような、バターのような、もしくは白い花の蜜のような、独特のコクと深み、そして香りが生まれるという、いくつもの表情をもっています。
その複雑かつ多面的な表情をもつことから、「女優のよう」であると喩えられることもあるほど。
このように、変化しながら様々な魅力を感じさせる点が、シャルドネファンの心を掴んでいるのかもしれませんね。
では、シャンパーニュ地方で作られているから産まれるシャンパーニュにどのようなものがあるのかを、次にご紹介していきたいと思います(続く)。
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